ハードディスク2TBの壁

ども。
健康診断の結果に、ほっと胸を撫で下ろした担当ちゅんです。

以前、当ブログで「メール2GBの壁」という記事を書きましたが、本日はハードディスク2TB(テラバイト:およそ1000GB)の壁です。PCの世界にはとにかく色々な「壁(容量制限)」が存在します。

最近はハードディスクの大容量化・低価格化が顕著で、2TBの3.5インチハードディスクが1万円を切る値段で販売されているのを見かけるようになりました。2TBといえば、100人程度のオフィスで共有するファイルサーバーくらいの容量。数年前はうん十万したような機器が、いまや家庭用です。個人での使用で2TBも使うのか?という疑問もありますが、結局は「大は小を兼ねる」です。数人で共有して簡易的なファイルサーバーとしての用途も考えられます。

当の私も、実は個人的にハードディスクの新調を検討しております。さすがに、120GBでは手狭になってきましたので。

しかし、ここに若干の落とし穴が存在しています。実は、ハードディスクが2TBを超えると、Windows XP (32bit)以前のOSでは認識させることができなくなるのです。

==================マニアック記事。読み飛ばし推奨。=================
なぜ2TBに壁があるのかというと、原因は主にMBR(マスターブートレコード)の制限から発生しています。MBRとはハードディスクの先頭にあるデータで、OSの起動方法やハードディスク容量などの情報が書き込まれている領域のことですが、この情報は32bitで管理されているので、32bit…すなわち2の32乗個のセクタ数しか管理することができないという理由なんだそうです。一般的なハードディスクは1セクタ512バイトなので、計算するとこうなるのです。

2の32乗=4,294,967,296セクタ
4,294,967,296セクタ×512バイト=2,199,023,255,552バイト=2TB(テラバイト)

ちなみに、バイト数の計算は次のとおりです。
1KB(キロバイト) 1,024バイト
1MB(メガバイト) 1,024×1,024=1,048,576バイト
1GB(ギガバイト) 1,048,576×1,024=1,073,741,824バイト
1TB(テラバイト) 1,073,741,824×1024=1,099,511,627,776バイト

以上の理由から、2TB以上の領域は管理できないのです。
==========================ここまで==========================

この辺の事情は32bitのOSで3.2GBを超えるメモリを認識できないことと似ています。認識できない領域は未使用の領域として残ってしまうんだそうです。

Windows XP(64bit)やVista、7ではこの問題はクリアできているので、世間的には大きな問題にはなっていませんが、単純に「安いから買おう」と手を出すと痛い目を見る人もいるかもしれません。こうして考えると、様々な面で限界が垣間見える32bitが淘汰されていく時代がすぐそこまで迫っているように思えます。周辺機器やソフトウェアの対応も今ではほとんど心配ありませんし、機会があればそろそろ64bitに挑戦してみたいと思っています。実は未体験なんです!

HDD
2TBのHDD。円盤が4枚登載されています。美しいです…。

(投稿者:ちゅん)

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無線LANと電子レンジ

パソコンのネットワークで使用される無線LANの規格でIEEE802.11gみたいな表示をみたことがありませんか?

一般家庭に普及している無線LANは、IEEE(アイ・トリプルイー)という規格で、周波数や変調方式等を国際標準で定めています。この中の802.11b、802.11gや802.11nなどが2.4GHz帯という周波数を使用しています。この周波数は、TV、ラジオや携帯電話などよりはるかに高い(波長が短い)極超短波と言われる周波数なのですが、この2.4GHz帯が面白いのです。何がって?

順序立てて話をすると、まずISMバンドであること。ISMとは、Industry-Science-Medicalの頭文字で、日本語に訳すと、産業・科学・医療用の周波数帯となります。これは、国際機関であるITU(国際電気通信連合)によって指定されいて、電波をもっぱら無線通信以外の産業・科学・医療等の高周波エネルギー源として利用することになっています。この本来無線通信に使わないようにしてあった(言い換えると、あまり使われていなかった?)周波数なので、ISM機器からの混信を許容した上で、アマチュア無線に二次業務として使用する事が許されたりしていました。更にこれらの割り当てと重複する形で、最近急増した無線LAN等でも使用されるようになったのです。ちなみにISM機器からの電波の漏れは、厳しく制限されており、他の機器に影響があるようなことはほとんどありません。また、電子レンジや工業用加熱炉の多くはISMバンドの中心?を使っていますが、無線LANはバンドの端を使っています。なので同じ周波数帯でも共存が出来るのです。

次にISMバンドの本来目的である「高周波エネルギー源」に電子レンジのマグネトロンがあります。ご家庭の電子レンジも2.4GHz帯の電波を出しているのです。しかし金属で遮断された「庫内」に発射され、それらは暖める食品などの水分子を振動させます。振動することにより発熱して調理が出来る仕組みなのです。電子レンジは、水分が無ければ暖かくならないのです。試しにお皿だけをチンして下さい。お皿は冷たいままです。さて、この電子レンジから、少し電波が漏れたとします。勿論、漏れても人体には健康被害が出ない程度の話です。しかし当然、無線LANには影響すると思われます。しかし、ISMバンドは無線通信が主の周波数でないので致し方ない・・・・となるのかな?

IEEE802.11aとbとgの使えるLANカード
大出力の無線LANなら冷凍食品も”チン”と解凍出来る?

(投稿者:92)

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Windows標準のコピーを強化するフリーソフト

ども。
久しぶりに会った両親の第一声が「大きくなった?」だった、残念な担当ちゅんです。

さて、にわかSEを日々しておりますと、パソコンを入れ替える際など何かと大きいデータをコピーすることが多いのですが、Windows標準のコピーでは用が足りないと感じることが多いです。

例えば、大量のデータが入っているフォルダをコピーしようとして「残り時間30分」と表示されたとして、ようやく残り5分まで終了したところで何らかのエラーが発生して止まってしまった場合。再びコピーしようとすると「上書き」するしかなく、再び30分の苦行を強いられることになります。ここで「ファイルが新しければ上書き」ができれば、既にコピー済みの同一ファイルはスキップして効率よくコピーできます。

また、メールデータのように1つのファイルで数100MB以上あるような場合。Windows標準コピーはキャッシュを使用しているせいか極端に速度が遅くなってしまいます。

そこで登場するのがコピー機能を強化するフリーソフトです。

TeraCopy

○利点

  • 物理メモリをバッファとして利用するので高速コピー可能
  • ファイルのコピーなどの操作を一時中断、再開が可能
  • Windows標準のコピー機能と置き換えることが可能
  • 右クリックやドラックアンドドロップにも対応

×欠点

  • 対象PCへインストールが必要
  • 英語

FastCopy

○利点

  • 物理メモリをバッファとして利用するので高速コピー可能
  • 256文字を超えた名前のファイルもコピー可能
  • インストールせずにUSBからも起動可能
  • 日本製なのでメニューやヘルプが日本語

×欠点?

  • あまりに早すぎて本当にコピーされたか不安になる
  • コピー元、コピー先の指定が面倒

双方ともすばらしいソフトです。特に1つのファイルで数GBあるような動画などをコピーする際に威力を発揮します。やはり物理メモリをバッファに使っている効果は絶大です。個人的な感覚としては、出先などで大きなファイルをコピーしなければならない場合はFastCopyを使い、定期的に大きなファイルを扱ったり、データのバックアップを行ったりする場合はTeraCopyを使う感じです。どちらも、一度使うとやめられない類のソフトには違いありません(ちなみにFastCopyの作者さんはかの有名なIP Messengerの作者さんです)。

それでも、コピーする先のデバイスがUSBメモリで、PCがUSB1.1だった場合なんかは最悪です。転送速度が遅いのでコピー速度が頭打ちになってしまいます。本日、とあるPCからデータの抜き取りを行いましたが、きっちり「毎秒1MB」しか速度がでませんでした(泣)
ちなみに、USB2.0だと理論上「毎秒60MB」での転送が可能です。

FastCopy
大容量のファイルをコピーするときはこの記事を思い出してね

(投稿者:ちゅん)

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戦力その2 CRS-9型

 選挙の開票所では、様々な機器を使用し迅速で正確な開票をおこなっています。前回は「選挙専用計数機 テラック-EL21型」をご紹介しましたが、お約束の第2弾です。今回の戦力は「自書式投票用紙読取分類機 テラック-CRS9型」です。EL-21型と同じ、選挙関連用品メーカー大手の"○サシ"社の製品です。

 開票所を参観されたことのある方は、会場で「カタン・カタン・カタン・・・」と小気味よい音を立てて投票用紙がくるくると流れていく機械をご存じですよね。この機械が自書式投票用紙読取分類機 テラック-CRS9なのです。PC業界的に説明すると、SCSI接続のOCRで判別した票を分類することも出来る装置とでもなるのでしょうか?

 表裏揃えた投票用紙をセットすると自動で起動し、票は読み取り装置部分を通過します。○サシ社オリジナルの、人間の眼のように手書き文字を判別する「文字認識エンジン」が搭載されており、候補者名や政党名等を正確に判別し、所定の位置(スタッカー)へ票を送ります。動作速度は余裕を持って毎分約300枚の設定としています。弱点といえば、スタッカーが9個ですので、8種類+その他(読み取り不能)となります。しかし、今回の比例代表選挙のようになると、1番スタッカーには「ア行」2番スタッカーには「カ行」というように複数の候補を分類することも可能です。これらの分類ルールの設定は、SCSI接続されたPCからその都度変更作業を行います。ちなみに価格は一式で300万円弱で、八雲町選管には1台しかありません。現在は新型のCRS9n型が売られており、これはフルオプションで500万円位らしいです。勿論、新型ではSCSIじゃなくてUSB2.0の接続になっているは言うまでもありません。今回の選挙でもCRS9型は「選挙区選挙」の処理後「比例代表選挙」を2パターンで大活躍する予定となっています。

 調子に乗って「戦力その3」もあるのか?

テラック-CRS9型
何人前モノ威力を発揮する「自書式投票用紙読取分類機」

(投稿者:92)

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Li-ion電池の話

ども。
期日前投票事務のため、投票所勤務をしておりました担当ちゅんです。

私事ではありますが、このたび携帯電話を新調いたしました。そして新しい携帯電話に持ち替えてまず驚くことが「バッテリーの持ち」です。毎日使うものなのでバッテリーの消耗は仕方がありませんけど、前に使っていた端末は約2年間の使用で、普通に使っていても2日間は持ちませんでした。今の端末は最新式でバッテリーが大容量で電圧も低く作られているようですが、それでも体感として従来の倍くらいの持ちに感じます。

多くのモバイル機器に搭載されているバッテリーですが、ノートPCや携帯電話に多く使われているのが「Li-ion(リチウムイオン)電池」と呼ばれるものです(間違っても「ライオン(Lion)電池」じゃありませんよ)。この電池が発明されたことによって、今日のモバイル機器の充実があると言っても過言ではないと私は思っています。ちなみに、近年人気のハイブリッドカー(電気自動車)に搭載されているのもLi-ion電池です。そのくらい身近な存在となった電池ではありますが、今日はこれをいかに長持ちさせるかを調べてみようと思います。

実は、Li-ion電池は「満充電で保存すると劣化が激しくなり、保存温度が高いほど劣化が早く進む」ものなんだそうです(Apple社のサイトでは「バッテリーを50%充電した状態で保存する方法をお勧めする」とあります)。気分的に、長期間使わなくなる前にはバッテリーを充電してから保存しようと考えてしまいがちですが、実はこれは間違いです。携帯電話端末を買い換えて、古い端末を保管しておく際などはこの点に注意が必要といえますし、ノートPCは最低限、使わないときはACアダプタの線を抜いておく配慮が必要かもしれません。

また、バッテリーを充電する際などに「完全に使い切ってから満充電すると電池が長持ちする」「頻繁に充電すると寿命が短くなる」などと言われることもありますが、これはLi-ion電池に関しては当てはまりません。この電池の特徴のひとつとして、浅い放充電を繰り返すと容量が低下してしまう現象(メモリー効果といいます)が少ない点があげられるそうで、むしろ完全に放電したところから満充電すると「充電による発熱」で電池が劣化してしまうことも懸念されます。まずはご自分の使用されているバッテリーがLi-ion電池なのか、その他の電池(ニッケル水素やニカド)なのかをご確認され、その電池に合った適切な使用方法を守ることが大切です。

携帯電話は基本的に日中は待機電力などで放電した状態におかれ、夜間に充電される方が多いかと思われますが、実はこうした使い方はバッテリーにとっては理想的と言えるのかもしれません。ノートPCの場合、たまにはバッテリー駆動させ、バッテリー液が流動している状態をつくるのが良いのだそうです。それでも、概ね300回の充電で容量は80%程度にまで劣化してしまうそうです。300回といえば約1年。バッテリーの劣化はモバイル機器の宿命かもしれませんね。

Li-ion
ちなみにLi-ion電池の識別色は「青」だそうです。

(投稿者:ちゅん)

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