ども。
熊石のお祭りで張り切りすぎて、まだ体調が回復しない担当ちゅんです。
そのお祭りの準備をしていた時のことです。山車を飾り付けたり、太鼓や音響設備、電気などのチェックなどを行っていましたが、役員の方から「ちょっと頼みがあるんだけど」と。私が役場で情報担当をしていることを知っているうえで「太鼓叩きのお囃子が録音されているカセットテープがもう限界だから、何とかデータにできないか」とのこと。
このカセットテープ、実は私が子どもの頃から使われている音源で、途中、テープが伸びかけると別なテープにダビングされ代々引き継がれてきたもの。ある時からはテープ自体が希少なものになり、今使われているものが最後の音源。これを失うことは、すなわち歴史そのものを失うことに等しいわけです。
もちろん「わかりました!やってみます!」と快諾したものの、さてどうしたものか。ひとまずカセットテープを再生できるデッキをそのままお借りして、自宅に戻りました。まずは音源のチェック・・・なのですが、役員の方がおっしゃる通り、限界です。全体的に伸びてしまっていますし、部分的にはA面とB面がごちゃ混ぜになって再生されたりもしています。デジタル化した際にはダメージが少ない箇所だけを抽出してリピート再生するなどの工夫が必要そうです。
音源をPCに入れるには、まずはカセットデッキのヘッドホン端子にミニピンジャックを接続。これで音声を取り出して、問題はPC側です。今どきのノートPCには外部入力用の端子などありませんので、ここでは自作のデスクトップPCを利用。マザーボード側にLINE入力端子(青色)がありましたのでここに接続。録音の方法は色々あるとは思いますが、時間もあまりなかったので手っ取り早くOBSを使う作戦。音声ミキサーのマイクにはすでにカセットデッキから音声が出力されていますので、録音ボタンを押すだけ。ただ、OBSは基本的に動画を作るためのアプリケーションなので、出力されるのはmp4形式。これ、実は拡張子をmp3に書き換えるだけで再生できちゃうんですよね。なので、私はこの邪道な方法で乗り切りました。
※次回があるなら、間違いなくAudacityを使うと思います。
そんなことで本番。お祭りでは作成した音源をiPadに入れて、そこから山車に積んであるアンプに出力、リピート再生することで「伸びた音源のまま」デジタル化することに成功したのでした。スピーカーから出てくる音が笑ってしまうくらい以前と全く同じ。妙に味があるカセットテープの音そのもので、これはこれでアリなのではないか、なんて思ったり。そんな新たな発見もあり、とても貴重な経験となりました。
自宅に響き渡るお囃子の音に、お祭り好きの血が騒いでしましました。
(投稿者:ちゅん)