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加藤熊、一部展示替えしました

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郷土資料館 » 木彫り熊
執筆 : 
八雲町 2018-6-27 22:04

やっほー、しげちゃんです。
先日の講演会「熊大工 加藤貞夫について」には、東京からもご来場いただき、ありがとうございました。

さて、町広報にてお知らせしましたが、6月26日から「熊大工」展の展示替えをしました。
具体的には、加藤さんが使っていたオノとノコギリを下げて、新たに木彫り熊8体を追加し、並び替えをしました。

新しい加藤熊

新たに追加になったのは上の写真の通りで、加藤さんの作風の時間的な変化も、幅広い作風もわかるラインナップです。

特に、八雲鉱山から転勤で離れる前の作品と、本州から帰ってきてすぐ作った作品が追加になり、より詳しく時間的な変化がわかるようになりました。

講演では「加藤さんの作品は彫った年が彫っていなくて、なかなか時間的な変化がわかりにくく、作風は前期と後期に分かれるかなぁ」と紹介しましたが、新しい熊を加えて並べて見比べていて思ったのは、毛彫りに関していえば

1八雲を離れる前
2八雲に帰ってきた後
3円熟期

の、3時期に分かれそうだ、と認識を新たにしました。
ポイントは、毛の彫り方と、足の彫り方でしょうか。
展示は8月26日までやっていますので、ぜひいろいろ見比べてみてください。

よろしくどーぞ。

(投稿者:しげちゃん)

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赤ブタちゃんが東京で展示されます

カテゴリ : 
郷土資料館 » 八雲の歴史
執筆 : 
八雲町 2018-6-22 17:41

やっほー、しげちゃんです。
八雲から、東京に赤彩注口土器が出品されます。

あかぶた

ゆるキャラの赤ブタちゃん

縄文 1万年の美の鼓動
7月3日から9月2日まで、東京国立博物館で開催される上記展示会に、八雲町の野田生1遺跡から出土した、道指定文化財になっている赤彩注口土器が出品されます。
展示スペシャルコンテンツには、八雲からの応援ビデオレターが載ってますので、ご覧ください。


ビデオレター

ビデオレターでは、漆塗注口土器になってますが、漆も塗ってるのでこういう言い方もできます。
東京に行った際には、ぜひみてくださいねー!

 

あと、先週に行われた資料館事業と協力した事業が、NHKニュースになっていました。

化石採集体験学習

北海道聾史講座

木彫り熊以外にも、いろいろやってます。

よろしくどーぞ。

(投稿者:しげちゃん)

 

 

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耳吊り、解説します

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郷土資料館 » 八雲の歴史
執筆 : 
八雲町 2018-6-5 20:16

やっほー、しげちゃんです。
郷土資料館に新しい展示を追加しましたのでご紹介します。

噴火湾沿岸で盛んなホタテの耳吊り。
耳吊りとは、稚貝という約1年育てたホタテの貝殻の耳の部分に穴をあけて、それをロープにつける作業のことです。

ほたて

貝のココに穴開けます。

つける方向もあって、穴が開いて無いほうの貝殻をロープ側になるようにつけます。
これをつける方法は、テグス・ループ・アゲピンの3種類があり、ロープにつけられたホタテは、海中に垂らされて養殖され、豊富な栄養分をとって、2〜3年で出荷されます。

そして昨年から、その貝をロープにつける速さを競う八雲世界耳吊り選手権大会が、町内有志によって開催されていて、第2回大会が5月27日に開かれました。
その様子は、6月1日のNHKでニュースにもなっていました。

ニュースはこちら(NHK NEWS WEB)

放送後1週間までは見れます。かなりわかりやすいので、ぜひご覧ください。

 

さて、そんな耳吊りですが、これまで資料館では海中につるした写真の展示のみでした。

ホタテの海中養殖
八雲町漁協提供

でも、ちょっとホタテにいろんなものがついてしまって見にくいので、ロープとアゲピン、そして稚貝をいただいて、海中に吊るされている様子を再現しました。ご提供いただきありがとうございます。

耳吊りの展示

個人的には、できるだけ展示は昔から今に繋げたいと思ってます。なので、ニシン漁からイワシ漁、ワカメ・コンブ・ノリ等の養殖を経て、ホタテの耳吊りによる養殖へたどり着いた八雲の海の漁を説明するのには、こういう展示をしたかった。ようやくできました。
ホタテの耳吊りも、八雲の人にとっては当たり前だけど、その当たり前をいろんな人に知ってもらいたいです。
首も手も回っておらずいきなりドカンと展示換えはできませんが、常設展もちょこちょこ追加していってますので、たまには足を運んでいただければうれしいです。

よろしくどうぞー。

(投稿者:しげちゃん)

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八雲農民美術研究会の調査

カテゴリ : 
郷土資料館 » 木彫り熊
執筆 : 
八雲町 2018-6-1 20:33

やっほー、しげちゃんです。
東京にある徳川林政史研究所へ行っていろいろ八雲関係の資料を調査していますが、その成果の一部を紹介します。

これまでわかった成果は展示に反映したり、『熊彫 〜義親さんと木彫りの熊〜』という本に載せたり、今後出版される本に寄稿したり、いろんなとこで話させていただいています。
今回は、戦前の木彫り熊作者達の農民美術研究会への納品状況をまとめてみました。

農美研会員リスト(注1)
画像クリックで拡大画像が開きます。

この「会員名簿」や「会員帳」等と書かれた資料から作成したリストには、北海道第一号の木彫り熊を彫った伊藤政雄が入っていなかったり、他に会員として入っていた人もいない等、会員全体を表してはいません。

号については、これまでに分かったものを載せています。

昭和2年〜昭和5年も記録があるのですが、整理中です。
ただ、昭和3年については、販売された木彫り熊の種類を一部抜き出してますので、それを紹介すると、
・立熊
・座熊
・臥熊
・角力熊
・行司熊
・モッコ熊
・スキー熊
・バット熊
・船頭熊
・踊り熊
・骸骨熊
・鶏熊
・種子蒔熊
・子負熊
・子抱熊
・鮭負熊
・糸巻立熊
・糸巻座熊
・針刺熊
・ソマ夫熊
・子守熊
・水泳熊
・親子熊
・飲熊
・立熊床飾
等々、様々な姿が作られていたのがわかります(注2)。
惜しむらくは、実物はおろか写真すら残っていない姿の木彫り熊です。骸骨熊とかどんな姿をしているのでしょうか…。

また、昭和3年だけ見ると、鮭を背負った熊はあるのに、鮭を咥えた熊がなかったのが面白いところです。
いつから鮭を咥えたのかはよく質問されますが、しっかりしたことはわかっていません。
八雲では昭和7年くらいに鮭を咥えた熊があるといわれてきましたが、八雲を代表する形とはなりませんでした(注3)。実際いつ作られ始めたのかそのあたりも調べたい…のですが、木彫り熊だけを調査しているわけにもいかず、おいおいやっていきます。
ちなみに、鮭を咥えた姿が定番の形のとなったのは、どうやら戦後になって旭川とか別の場所で多く作られてからのようです。「木彫り熊といえば、アイヌ」という認識も、戦後に確立したといわれています(注4)
その前には、「北海道観光客が一番喜ぶ土産品は、八雲の木彫熊」という出だしではじまり、最近旭川近文でもアイヌが木彫り熊を制作しているといった記事が書かれるくらい、木彫り熊といえば八雲!という時代もありました(注5)。戦前の、昭和7年のことです。

なお、これまで昭和18年に農民美術研究会が解散したとされてきましたが(注6)、納品記録は昭和19年まであることがわかりました。しかし農場日誌も調査しましたが、「農民美術研究会を解散した」といったような記載が一切見つかっていないため、実は昭和20年も存続していたのかもしれません。なので、正確な解散日(年)は不明です。少なくとも昭和19年まではあった、といえるかなぁと思いつつ、昭和19年はほとんど茂木多喜治のみの納品で、数も多くなかったことから、実質的には昭和18年で解散状態に陥っていたのだろうと思います。

というわけで、実はまだまだわからないことがたくさんある八雲の木彫り熊。
こうやって具体的な中身に入っていけるのも、先人が調査したことを残してくださったおかげ。
これまでの成果に学びつつ、誰が何点納品していたのかなど、さらに深めていきたいと思います。

よろしくどーぞ。

 

注の引用参考文献
注1:八雲史料 3209販売関係書類、3229昭和七年会員名簿、3230昭和八年会員台帳、3231昭和一〇年度会員帳、3232昭和一一年度会員帳、3233昭和一二年度会員帳、3234昭和一三年度会員帳、3235昭和一四年度会員帳、3236昭和一五年度会員帳、3237昭和一六年度会員帳、3238昭和一七年度会員帳、3239昭和一八年度会員帳、3265昭和九年度受入帳、3266昭和九年度払出帳
注2:八雲史料 3300昭和二年度農村美術委託品臺帳
注3:大島日出夫1973『熊彫り』北海道テレビ放送
注4:大塚和義1986「アイヌの木彫り熊<スイスをモデルに>」『異文化の探究-民族学の旅・続々』(梅棹忠夫編)講談社
注5:朝日新聞社編1932「アイヌの木彫り熊」『アサヒグラフ』第19巻第23号
注6:三浦孝一2009「木彫り熊、発祥の地・八雲から北海道内へ」『平成20年度普及啓発セミナー報告集』財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構

(投稿者:しげちゃん)

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