菊作り咲きそろふ日は蔭の人

  北海道ではすでに冬ですが、11月は晩秋、菊薫る時期です。この時期になると、幼き日に見た犬山城の菊人形の妖艶な美しさとともに、吉川英治の句「菊作り 咲きそろふ日は 蔭の人」が思い出されます。
  菊作りは難しく、大変だそうです。花が終わる初冬から、苗木の確保、さし芽、摘心、鉢上げ、整枝、定植、支柱、輪台付けなどを行いながら、その間肥料や水やり、消毒、用土づくりなどを行うため、年間スケジュールをしっかり決めて事前に準備し、花が咲くまで気を抜けないそうです。それだけのてまひまをかけ、丹精を込めたからこそ、大輪の花を咲かせ、多くの人を魅了します。そして、菊の花が脚光を浴びるとき、菊を育てた人は「蔭の人」になるのです・・・。
  きっと、人を育てることも同じなのでしょう。子どもが立派に成長する陰には、育てる親の言葉にできないほどの必死の苦労や粘り強い積み重ねがあります。教師も同じです。 生徒の成長を支え見守る保護者の皆様や先生方、学校生活の中でさりげなく周りのために手を差し伸べる生徒たち、そんな陰の労苦に光をあてて「蔭の人」を大切にする自分でありたいと常々考えているのですが・・・なかなか難しいものです。
  寒い日が続きます。皆様御自愛ください。( K・A _| ̄|  コロコロ((○ ) 


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