雪にまつわる・・・2

雪あかりの路 より   (伊藤整)

 

雪夜
ああ 雪のあらしだ。
家々はその中に盲目になり 身を伏せて
埋もれてゐる。
この恐ろしい夜でも
そつと窓の雪を叩いて外を覗いてごらん。
あの吹雪が
木々に唸つて 狂つて
一しきり去つた後を
気づかれない様に覗いてごらん。
雪明りだよ。
案外に明るくて
もう道なんか無くなつてゐるが
しづかな青い雪明りだよ。

 

今日も、日中の雪は 時折激しく降っていた。

今夜、どうのような 雪 になるだろう。

HY


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